原始管理規約

最初の管理規約、誰が決めたの?
という疑問 抱いたことはありませんか?

鈴木さん(仮称)は
これまでの総会で、管理規約について承認するとか、改訂するとか、
といった議案を審議した記憶はありません。

購入契約時に、これが管理規約です、と渡されました。
その時は、たくさんある契約書類に埋もれる中、販売担当者も
後で時間があるときに、読んでおいて下さい、といった感じでした。

入居して、実際の生活が始まってみると、購入時に渡された管理規約が、
自分たちのルールブックなんだと、改めて認識させられる事ばかりです。

でも、そのルールブック、いつ誰がどうやって決めたのか?
よく分かりません。

といった疑問です。

その回答は、
最初の管理規約を原始管理規約といいます。
販売者であるデベロッパーと、その管理を受け持つ管理会社が、
マンション標準管理規約をベースに物件事情も踏まえて作成します。

マンション標準管理規約は、1つのモデルです。
ですが、そのモデルが無かった時代、様々な問題が起こったことも
事実です。

標準モデルがないのですから、管理会社が各社独自の判断、知見で作成
していたわけです。

マンション購入時、契約書類に署名・押印をします。
契約の成立によって、各購入者は、区分所有者となり、管理組合の組合員
となります。

そして、契約書面の中に原始規約を承認する、という書面があるはずです。

各購入者が書面承認した原始管理規約は、
区分所有者全員の書面承認が揃った段階で、区分所有法第45条(書面又は
電磁的方法による決議)に基づき、管理規約として正式に成立します。

ですが、マンション販売開始後、なかなか完売には至らない場合、
区分所有者全員の書面承認が揃わないわけですから、管理組合の
設立総会に管理規約の承認決議議案が提出され、区分所有法第31条
(規約の設定、変更及び廃止)に基づく承認手続きを経て、管理規約として
成立することになります。

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