水道水の赤水とその対策について

日々の生活で使用している水
その水が無色透明ではなく赤茶色になったことはないでしょうか?
これを「赤水」と呼びます。

マンションでは、共用部での給水管工事あるいは停電で給水ポンプが停まり、再稼働した際に「赤水」がでることがあります。

水道管に鉄管が用いられている場合に起こり、
金属表面にできた赤サビ(酸化第二鉄)が水に溶け出し、水を赤く染める現象です。

赤サビはもろく、水に溶けやすい性質を持ちます。そのため、一度鉄管の内部がサビ始めると進行は早いのが特徴です。

◆赤水による被害としては、
・水が鉄臭くなる、水の味が不味くなる。
・進行すると水道管の壁が薄くなり、漏水を引き起こす。
・赤サビが流れず、水道管の中に蓄積されていくことで「サビこぶ」ができ、水道管の詰まりを引き起こす。

水道水は殺菌及び雑菌の繁殖を抑えるために塩素を混入する必要があります。
塩素は強力な酸化剤として、金属系の水道管をサビさせます。

マンションの受水槽内部をサビさせます。

さすがに、赤水を飲み続ける人はいないと思いますが、少量の赤水を飲んでしまっても、鉄は吸収率が低くほとんどが排出されてしまうので、直ぐに健康に影響する事はありません。

マンションの給水管洗浄で多いのは
「オゾン水洗浄工法」と「クエン酸水洗浄工法」です。

・オゾン水洗浄工法では、施工会社は
「酸化作用でサビをより酸化させて不安定なサビ(赤サビ)を落としたり、安定したサビ(黒サビ)に変化させる」と説明します。

・クエン酸水洗浄工法では、
「水道管内のヌメリの除去が主な効果です」と説明します。

マンションでは、年1回実施される雑排水管洗浄があります。
毎年実施される配管洗浄作業ですから、その金額は総会議案書で目にする機会は多いと思います。

マンション規模、作業仕様によって異なりますが
戸あたり 3,000円から5,000円くらいではないでしょうか。

それに対して、給水管の「オゾン水洗浄工法」は
戸あたり 5万円から6万円程度になります。

実施するとしても、とても繰り返し繰り返し選択できるような金額ではありません。

※「オゾン水洗浄工法」と「クエン酸水洗浄工法」に配管の延命効果はありません。

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