
マンション 給水設備(3)
水道メーターまわりのお話です。
水道メーターがある場所を「メーターボックス」といいます。
そこは暗く、居住者の収納庫化した状態も多い場所です。
その場所の給水配管は、マンション給水管の弱点箇所でもあります。
異なる金属が接続する水道メーターまわりでは、
異種金属接触腐食により、10年足らずで漏水にいたるケースもあります。
給水配管全体の更生・更新計画と一緒に改修を行うのが難しい場所でもあります。
普段、外観目視では分からないような腐食・劣化(通常配管廻りは保温材が巻かれています)
でも、水道メーターを交換する際に、不具合指摘が上がったりします。
水道メーターの有効期限は8年です。
水道メーターは水道使用量を計測し、水道料金を請求する根拠となるものです。
計量法では、水道メーターの有効期限は8年と規定され、これを過ぎると、たとえ正常に動いていても使用はできません。
親メーター検針方式が採用されているマンションでは、各戸の水道メーターは私設メーターです。所有者は管理組合です。
(これに対して、水道事業者所有のメーターは局メーターといいます。)
また、マンションの各戸メーターは、旧通産省の通達(昭和46年4月6日)で
「すべて水道量に係わる証明上の計量用とみなす」とされているので、
私設メーターを設置している場合には、長期修繕計画に8年以内の更新を盛り込むことが必要となります。
私設メーターの検針は所有者(実務としては管理会社等)が行うので
検針をする人の公正さや作業の正確さが問題になることがあります。
管理員が行うケースが多いですが、読み間違い、計算違いが生じる可能性もあり、また、その誤りを指摘するもの難しいのが現実です。
集中検針機が設置されていて、検針業務の効率化を図っている物件もあります。
集中検針機も長期的には更新をしなければなりませんが、このとき注意する点としては、
水道メーターには、直読式とリモート式があるということです。
当然、竣工時にはリモート式水道メーターが各戸に設置され、それと集中検針機がつながっているから、集中検針ができる訳です。
水道メーターの8年ごとの交換を行う際、
そのリモート式水道メーターを直読式水道メーターに変えてしまっているケースがあります。
集中検針機は無用の長物です。